ダイレクトボンディングとは樹脂素材のコンポジットレジンを使って、歯の形や色味、歯並びを整える治療です。
特に、歯のすき間(すきっ歯)や、歯の形の調整、欠けてしまった歯の修復などに用いられます。ダイレクトボンディングに用いるコンポジットレジンは自然な白さで、変色してしまった歯の色味の調整も可能です。
コンポジットレジンは強度が高く、自然な色味であるにもかかわらず、セラミックよりも安価に治療ができる素材です。
ダイレクトボンディングは、型取りを行わずに治療可能です。歯を削る量も最小限に抑えられるので、患者様への負担も抑えながら歯の形や色味を整えることができます。
ダイレクトボンディングの特徴
短期間で治療を完了できる
ダイレクトボンディングは、最短1日での治療が可能です。セラミックの被せ物や詰め物の場合、型取りや数日~数週間をかけての製作が必要になりますが、ダイレクトボンディングはコンポジットレジンを盛り付けるため、当日中に歯の欠けや色味、歯並びを整えることができます。
歯の削る量を抑えられる
ダイレクトボンディングではコンポジットレジンを直接盛り付けるため、歯を削る量を最小限に抑えられます。
健康な歯質を残すことができる
虫歯を削った後の被せ物の治療では、被せ物を装着する土台を作るために、歯を削る必要が生じます。しかし、コンポジットレジンの場合は土台を作る必要がないため、健康な歯質を余計に削ることなく、修復が必要な部分に直接レジンを盛り足すことができます。
再治療がしやすい
ダイレクトボンディングに用いるコンポジットレジンは、再治療がしやすい素材です。摩耗や変色が起きても、コンポレットレジンの部分を少し削ってから盛り足すことにより、見た目や機能性を改善できます。
ダイレクトボンディングが適応となる場合
虫歯を削った部分を修復する
虫歯の治療で歯を削った部分を、コンポジットレジンで埋める治療もダイレクトボンディングの一種です。患者様の歯のトーンに合わせて色調を調整できるため、天然歯に近い見た目に仕上げられます。
歯の色味を改善する
歯が1本だけ変色している場合などに、自然な色味に整えるためにもダイレクトボンディングを活用できます。ホワイトニングでは改善できない歯の変色も、ダイレクトボンディングならほかの歯の色とトーンを合わせることができます。
歯の形や歯並びを整える
歯の欠けや摩耗、大きさの不揃いなど、軽微な歯の形・大きさの調整にもダイレクトボンディングを用いることができます。気になる前歯の形や不揃いがある場合も、短期間の治療で見た目を改善できます。
歯のすき間(すきっ歯)を改善する
前歯の真ん中にあるすき間を改善する場合にも、ダイレクトボンディングは適しています。すき間の部分にコンポジットレジンを盛り足すだけで、最短でその日のうちに(すき間を)整えることができます。